現在、新しいプロジェクトをぐつぐつとお鍋で煮ている最中です。心強い協力者も次々と現れ、実現可能性が高くなってきました。

それに関連して、内外の論文等を調査していますが、日本に住む日系ブラジル人は、とても複雑なアイデンティティを持っていることがわかります。日本人の多くは、移民の歴史を知らず、なぜ彼らがここにいるかを認識していません。また、日本は欧米人以外の外国人には冷たい社会でもあります。こういった社会で日系ブラジル人の子どもたちは、自分たちの存在を否定されながら育たざるをえません。

海外の論文を読むと、エスニック・アイデンティティを受け入れられることが学業成績が良くなる事ともつながるとか。再び鎖国するのでないなら、海外からの人たちをいったん受け入れたからには、日本社会自体が変化する必要があるのは自明です。

存在を肯定される必要があるというのは日本人の子どもたちも同じです。大学で個々の学生の独自性を大切にした授業をした途端に、学生たちがいきいきし、モチベーションが上がりました。多様性を大切にすることで、ひとりひとりが生き生きし、社会に良いダイナミズムが生まれてくるのではないでしょうか。閉塞した状況は、威勢の良い言葉で煽るリーダーに頼るのではなく、私たちひとりひとりが元気になることで解消していきましょう!