作品に寄せられた言葉 <7>
 

先日(2009年3月3日)、都内の中学校で、卒業間近の3年生140人に
「ブラジルから来たおじいちゃん」をご覧いただく機会をいただきました。

「国際理解教育」に力を入れられているY先生のご尽力で、「思いやりの心を育む」をメインテーマに、この1年間は、「高齢者の気持ちを考 える」「世界に目を向ける」という学習をすすめられてきた「市民科」(総合的な学習)の最終授業での上映でした。

午後から雪になるという予報の日の朝1、2時間目、それも体育館での上映でした。寒さで凍ってしまっているのではないかと思う鑑賞する後ろ姿でしたが、心暖まる感想の束が届きました。自分の言葉で、自分に引きつけて書いて下さって、中学3年生の感受性の素晴らしさを感じています。

卒業前に、広い世界に目を向けるという機会と、未来を背負う若い人たちに、たくさんの出会いのチャンスを与え、成長していってもらいたいというY先生の熱い思いによる今回の上映の実現で、さっそく、紺野さんにも感想を送らせていただきました。今の中学生がどんな風に受け止めたか、 ご紹介させていただきます。



〇「96才のおじいさんは、なんかとても元気でした。ニコニコしていて、しあわせそうでした。少しうらやましかったです。私のおばあちゃんも、あれぐらいしあわせに生きてほしいです。」

〇「19歳の時にブラジルへ行き、73年間もそこに住むとはとても驚いた。映画でブラジル人が『ここ(日本)は冷たい』と言っていた言葉に『ああ、そうかもしれない』と思った。親が二人とも働いていると、子どもとしゃべる機会がなくなる。その子どもも同じような人生を歩んで、またその子どもも、という風に。それが冷たい環境にしているんじゃないかと思った。この映画を見て、人生のアドバイスにしたいと思った」

〇「この映画の冒頭で、政府がブラジルに渡るのを推奨したというのを見たとき、とてもびっくりしました。いくら不景気だからといって自分の母国を離れざるをえなかった人々を他の方法で救うということはできなかったのかなあと思いました。紺野さんが毎年日本に来るのはやっぱりそういう母国への思いがあったからなのかなあと思いました。」

〇「紺野さんはとても苦労しているけれど、とても家族思いだと思いました。紺野さんの家族はとても幸せそうでした。どんな事にも立ち向かってすごいと思いました。」

〇「紺野さんは色々な人たちと出会いながら、自分の人生をさらに良くしているのだなと思った。自分の経験を生かして日本にいるブラジル人にアドヴィアスをしてあげていて、しかも話している相手とあっと言う間に親しくなれている紺野さんはすごいお年寄りだなと思った。」

〇「日本に仕事に来ている人々は凄い大変な思いをして仕事をしているんだと思いました。いじめの事なども取り上げていたので自分の身近にすごく感じました。」

〇「自分にはマネできないと思いました。」

〇「この映画で、一番印象に残ったところは、おじちゃんが19歳でブラジルに旅立つ決意をしたところです。満州事変など閉塞感だらけで、未来に希望が持てない状況の中で決意したのは、とてもすごいと思いました。知り合いもいないし、言葉もわからない外国に行って生きていくことは、本当に厳しいことなんだと思いました。」

〇「知人もいないし、その土地の言葉も話せないのに、日本からブラジルに住み移ることは、とても勇気のいるすごい行動だと思う。ブラジルの日系人が一番多いことは知っていたけれども、あらためて、ブラジルの日系人のことが分かった。日系人だということで学校でいじめられたりするのはかわいそうだと思った。そして、義務教育は、日系人には適応していないことを初めて知った。」

〇「外国に出稼ぎに行くのは勇気がいるし、大変なことだということがわかった」

〇「おじいちゃんが1人で19歳の時にブラジルに行ったことを知った時とてもびっくりした。私なら家族のもとを離れて一人で外国には行けません。また、今でもおじいさんがブラジルと日本を行き来しているのは、日本とブラジルが好きだからだと思いました。おじいさんの生き方はとてもステキに感じました。」

〇「移り住んだ人がどうゆうふうに思っていたか分かった。」

〇「けっこうながいじかんをかけて、とっていて、くふうしていたことがたくさんあったと思う。あるいてるとき足もとをうつしたり、きいている人のかおをうつしたりしていて、うまいと思った。またいつかみてみたいと思った。」

〇「ブラジルから日本へ来た移民の人たちがあんなにも大変で苦労しているとは思わなかった。日本はもっと移民の人たちや、貧しい国への支援をするべきだと思った。」

〇「この映画は、見た人に元気と勇気をくれる映画だと思った。」

〇「戦前、世界全体で不況があり日本も同様に大きな被害を受けました。日本の政府はブラジルに行くのが国のためとして日本人をブラジルに行かせかせました。紺野さんも例外ではありませんでした。そこでキチンと生活をして、ポルトガル語を勉強して覚えました。今はそんなことは身の回りにないけれど、もしそうなった場合、自分はどうなっていたか分かりません。自分は今、安全に生活をしていて、生きることの大切さを映画を通して知りました。」

〇「90歳過ぎてるのにブラジル人のために日本に来る紺野さんはすごいと思う。『楽しむならブラジル、稼ぐなら日本』と言っていた人は楽しんで生きられないのかなと思うと悲しい」

〇「日本から移民した人が完全に日本にとけ込んでいるのに驚いた」

〇「ドキュメンタリー映画は初めて見ました。今も不況といわれる世界なので、身近に感じました。ブラジルに近づくことができて良かったです」

〇「色々なことが起きても努力をし続けた紺野さんの生き方はとても勉強になった」

〇「飛行機だけで26時間もかかるのに、若い日系ブラジル人を尋ねるため来るのはすごい」

〇「私だったらあまり知らない国に行きたくないので良く行けるなぁと思いました。今後ブラジルと関わることがあるかわからないけど、この映画を見た事を思い出したいと思います」

〇「紺野さんはとても努力する人なんだなと思いました。」

〇「自分の人生を踏まえて、色々な人にアドバイスする様子はとても興味深かった。」

〇「日本人がブラジルに行ったとき、現地の人は優しくしてくれたと思う。今の日本人もその時のブラジル人同様に優しく接してあげないといけないと思いました。」

〇「今の日本は、お金を稼ぐのにはいいが、人とは交流しづらいというのが印象に残った。」

〇「ホームビデオを見ているような暖かみのある映像で、日本とブラジルの二つの視点で、外国への移住をとらえていて、人々がそれぞれの国でどのように生活してきたかがわかった。」

〇「自分ももしかしたら将来外国に行っている時があるかもしれないので、その時は自分も頑張りたいです。」〇

〇「奥さんが先に亡くなって、悲しくて寂しいと思います。が、一緒に会話したりご飯を食べる家族みたいな存在がいることは幸せなことです。」

〇「やはり差別という言葉を聞くのは辛いですが、今もあるということが悲しいです。この映画を見て、ブラジルに住んでいる日系の方たちに、ぜひ会いたくなりました。」

〇「この映画を見て、自分一人で行動することの大切さを知りました。私も紺野さんのように沢山の人と交流し、色々な文化、考えを教えてもらいたいです。」

〇「自立することの大切さや、沢山の方々と交流することの楽しさ、嬉しさをこの映画から学んだと感じます。」

〇「この映画を見て、ブラジルの人と何処かでお会いして話をすることがいつか出来たらいいなと思いました。」

〇「自分も将来のことを少し考えようかなと思いました。」

〇「私は日本から出たことがないから、将来外国に行った時に、日本が冷たい国なのかどうか知りたい。この映画を見ていろいろなことに興味を持ちました。」



日本とブラジルを結び、過去を辿りつつ、未来に希望を託す「ブラジルから来たおじいちゃん」、たくさんの若い方たちに見ていただきたいと願っています。
学校、地域での上映会に、ぜひ活用下さい。>>> 自主上映ご案内



作品に寄せられた言葉 
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