ニューヨーク、ワシントンDC、サンフランシスコに一ヶ月にわたって滞在して、米国インデペンデント・メディアのインフラの調査をしてきました。製作支援、法律相談、配給、基金等々、20人程の人たちに会って、インタビューする旅です。準備をして、インタビュー、それを振り返り、また次のインタビューというわけで、仕事以外ほとんど何もできないハードな、超充実した時間でした。
作り手の側に立ち、常に新しいものを創造しようという意欲に満ちた、映像のサポーターたちに会って、大変なエネルギーを受け取りました。日本とのギャップに改めて驚きました。しかし、とにかく日本の関係者、また、一般の人たちにインデペンデント・メディアの大きな役割を知らせ、それを支援するインフラの構築の必要性を説き、実践することの重要性をさらに深く認識しました。また、良い出会いがあり、メンター、仲間を見つける事ができました。
加えて、今回旅行中に起こった東関東大震災に関するソーシャル・メディアの役割は目覚ましいものがありました。インデペンデント・メディアとソーシャル・メディアは大いに重なっています。メディア漬けとも言える現在の環境の中で、より良い社会を作っていくには、これらをどう生かしていけばよいのか、自分の住む社会から考え、実践していきたいと思います。
これまでの製作、上映をさらに進展させる為にも、インフラ作りへの活動を行なうことを決意しています。この調査の報告の一部を、『シネマ・ジャーナル』に連載しているシリーズに記していきます。興味のある方はぜひ読んでいただければと思います。
My trip to US was extremely hectic and learning. I interviewed 20 persons in independent media infrastructure npo, some of them I already know, others newly introduced by my colleagues. I was made to realize again how well organized the infrastructure for indy media in the States is. And all this was actualized by people’s efforts, not trickled down from somewhere up there.
I now have new mentors, colleagues, and friends to promote global independent media, it seems. I am determined to keep on informing this of Japanese people and creating our own here, although each step might seem very tiny.
I truly thank the interviewees and others for their kindness to share their time, experiences, resources, ideas, and hope.
写真上 サンフランシスコのベイエリア・ビデオ・コーリション(BAVC)の受付には、「BAVCの使命は、芸術、教育、テクノロジーを通じて多様なストーリーが語られるようにすることで、社会の変化をインスパイアすることである」と記されている。
写真下、ニューヨーク大学で開かれた、ウィメン・イン・フィルム・テレビジョン・ニューヨーク支部主催の女性のドキュメンタリー作家たちをのシンポジウム。インデペンデントの女性たちがすばらしい作品を作り、活躍している様子を目の当たりにした。