10日は、宮ヶ迫ナンシ理沙さんです。彼女はブラジル生まれの日系三世/ブラジル系一世(こういう言い方であっているのでしょうか)になります。映画の中のファビオ君と似た立場です。

彼女は、ブラジル、ペルー、台湾など、外国にルーツをもつ若者たちが日本でどう育ってきたか、現状はどうかなど、当事者が語るドキュメンタリー『Roots of Many Colors』の監督です。困難な体験等を語る若者たちですが、みんな肩に力が入っていません。彼らが支援者や仲間を見つけつつ困難を克服し、自分なりの場所を見つけたことが映像から感じられます。トークでは作るきっかけや作っている時のお話、また上映してみてどうだったかなどをうかがいました。

当事者が自身で表現することがもっと広まって、いろんな声が響いていけばいいと思ったことでした。先日のチェさんもそうですが、彼女、彼らと一緒に、新たな文化空間を作っていけたらと、頼もしく思いました。

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12日は、群馬県太田市の小学校の国際学級で先生をなさっている小林あけみさんです。経済危機以降の日系の子供たちがどうしているのかをうかがいました。

ひと言で言えば、とても厳しいということです。とてもやせていて、いつも給食を楽しみにしていた、やる気もあって、ようやく九九などの算数の基礎ができかけてきた子が突然学校に来なくなる。日本の他の学校に行っているなら、そちらから連絡が来るのだろうけれど、それもない。いったいその子は今、どこでどうしているのだろうかと先生は語りました。

先生が最後に会場の皆さんに「子どもたちが夢を実現できるように助けてください」とおっしゃられたのが心に突き刺さりました。