この19日、名古屋市港区の九番団地での上映会にうかがってきました。

保見団地のような巨大な団地ではなく、8棟程の建物が並ぶ団地です。外国人が居住者の4割を占め、ブラジル人がその中でも一番多数です。実際、団地の入り口のところに、ブラジル食料品店があります。土曜日の午後、そこここにブラジルの家族や若い人たちが語らっていました。のどかな雰囲気で、一瞬ブラジルに来たような気持ちになりました。

ここ多文化共生の地域づくりに取り組んでいるNPO学びやの川口さんが会を進めてくださいました。地域の小学校の校長先生、保育所の先生方、また、ゲストとして地域にお住まいのブラジル人2世、3世、ブラジルに日本から行き、事情があって戻ってこられた方、また、ペルーから来られた方、そして団地住民の日本人の皆さんが集まられました。その場の和気あいあいとした雰囲気から日頃の活動がしのばれます。学びやに参加して育った男の子たちが、スクリーンに一番近いシートの上で横になってリラックスしつつ映画を見ていました。映画を見て、自分の祖父母や両親のことを思い出したとブラジル人の皆さんが口々に話されました。また、ブラジルでは、「ニホンジン、日本へ帰れ」と言われて育ったのに、日本に来たら、「ブラジル人」と呼ばれると、苦しい立場を話される方もいらっしゃいました。どの方も、ブラジルで親御さんから厳しく言われて、日本語を勉強してきたとのことで、日本語がとても達者でした。

川口さんは、紺野さんがスカイプで日本社会に送られた言葉を「お守り」として携えておられるとのことです。紺野さんの志を継ぐ人がここにちゃんといてくださると、心強く感じました。

今回、ゆっくりできなかったので、時間の取れる時にぜひまたお訪ねしたいと思いました。