昨日は、海外移住と文化の交流センターの開館式が行なわれるという事で、神戸まで行ってきました。映画の最後の方で、紺野さんが訪ねられる旧国立神戸移民収容所です。移民たちが出発直前に滞在した場所です。紺野さんご自身もここに滞在されたとのことで、ブラジル出発前にどのようなお気持ちだったか、ご家族がどうおっしゃったのかをお尋ねしたところです。場所の記憶に誘われて、紺野さんは、昔の青年に戻ったかのように、当時の思いを語られました。その顔は、輝いて。昭和6年、紺野さん、19歳の時のことです。
収容所時代の宿泊室の様子が復元されています
紺野さんにお話をうかがった部屋はこんな風に変身しました震災に生き残ったものの、取り壊しも考えられていたところを、日系の人たちが中心になって保存要望の署名活動が起こり、それがかない、耐震補強とともに、移住の資料館、日系ブラジル人を中心とした外国人NPO、芸術関連のNPOの活動場所として新装されました。
金ぴかになっていたりしたらどうしようかと心配でしたが、塗装等が新しくなり、展示などで、いろいろ変わった面もありますが、あのどこかがらんとした空間はそのままです。きっと人の少ない時に行くと、いろいろな声がまだまだ聞こえてきそうです。
昔の建物をつぶして新しい高層建築等を建てるのが今までのならいでしたが、今回、このような形でそこに住む記憶とともに保存されたことは、本当にすばらしいことです。
私も時々、ここに紺野さんのスピリットに会いに行こうと思います。