八日市は前の映画の上映会を故山路澄子市議会議員に開いていただいて以来のおつきあいです。折に触れて、お邪魔しています。今回の作品も、製作中のものを八日市の日本語教室のボランティアの皆さんに見ていただき、「ポルトガルとの字幕をぜひつけてください」という意見をいただいたのもこちらです。

また、映画にご登場いただき、その後、昨年、3月に亡くなられた成松政行さんとそのお連れ合いのより子さんが最後に日本でお住まいだったのも、東近江市です。今日の上映会にお二人をご招待し、皆さんにご紹介したかったのに、とても残念でなりません。

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天井の高い、開放的な雰囲気の図書館です。上映後、皆さんが立ち止まって会話なさっていました。

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映画の宣伝とブラジル関連の図書の展示

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上映会後、残ってくださった方達で、大きな円卓を囲んでのお話会になりました。西澤市長が、外国人住民に対する思いを語ってくださいました。

上映会はとても素敵な図書館で開かれました。天井が高くて気持ちが良く、アットホームな感じです。一回の入り口の所には、映画のご宣伝とブラジル、日系人の皆さん、そして日本語教室のことなどの展示をなさって、気分を盛り上げてくださっていました。とても楽しい感じです。

上映会にも小さなお子さん連れのご家族から高齢の方までいろいろな方がおいでくださいました。また、外国人児童に関わっている方達である、学校の先生、子供たちの支援をしている人たち、教育委員会の方、ブラジル人のご父兄たちが多数お見えくださいました。そして、特筆したいのは、最近、圧勝で市長に選ばれた西澤東近江市長がご参加くださったことです。

上映会の後、残ってくださった方達で、お話会を持ちました。市長も積極的に発言され、皆さんもそれぞれの立場から思いを語られました。ブラジル人のお母様は、ブラジル人の大変厳しい状況についてお話しされました。13年間に渡って日本語教室のボランティアをなさっている方が、外国人たちの事情の変化にふさわしい支援をするために努力を重ねてこられた様子を熱く語ってくださいました。学校の先生方の中でも外国人児童に対する認識に差があって大変であるとの、学校の内側からのご意見もありました。主催者の方からこのように異なった立場の方が一同に介して、ざっくばらんにお話ができたのは、映画のおかげですと言っていただきました。紺野さんの姿は、人を謙虚な気持ちにさせ、心を開かせるのかなと、本当にうれしく思いました。

厳しい現実に何もできないと無力感を感じることも多々あります。しかし、先日、福山に行った時にある方がおっしゃってくださった次の言葉を思い出すようにしています。「地元で支援の仕事に携わる者がいて、そこにあなたのような外から風を送ってくれる人が来てくれる。それぞれがそれぞれの仕事をすれば良いんです。」それぞれの場で皆が仕事をして、それがつながっていけば、きっと良い形を生み出していくと信じて、上映活動を続けていこうと思います。

自分がこういう仕事をできることの幸せを静かにかみしめた一日でした。