英語版スタディガイド完成!

『ブラジルから来たおじいちゃん』の英語版スタディガイドが完成。スタディガイドのページからダウンロードできるようになりました。社会科、グローバリゼーション、多文化共生、国際交流、移民、地球市民、トランスナショナル文化などの授業や上映会での討論が対象です。多様性について学ぶ授業や上映会なら、それ自体も多様性を大切にする形で進めていただきたいと思って作りました。

完成したとは言え、それはとりあえず。皆さんからのフィードバックをいただきながら、より良いものにしていきたいと思います。皆さんからのご意見、ご感想、ご提案等、お待ちしています。

日本語版は追って、3月中にアップします。


ページのトップへ

春の兆し

春までもうひと息なのにまだまだ寒い京都。ここのところ雑事に追いかけられ続けて煮詰まったので、気分転換に植物園に行きました。木立は裸で寒々しいのですが、その根元には小さな花がそこここに顔をのぞかせています。こちらは節分草です。まだこんなに寒いのに、ひよひよとした風情で、でも元気に花を咲かせる小さな植物。今年も、春がやって来るのだと確信させてくれます。感謝の気持ちで一杯になりました。


ページのトップへ

『ブラジルから来たおじいちゃん』、英文葉書

『ブラジルから来たおじいちゃん』のアジア学会での上映でお配りする英文葉書のデザインができあがりました。レトロを基調にデザインしてもらったものです。しかし、今の紺野さんにも焦点をあてるため、彼の顔のアップを入れました。過去と現在をつなぐドキュメンタリーにふさわしいものになったでしょうか。


ページのトップへ

冬の京都

韓国からのお友達を大原に案内してきました。街なかはすっかり雪が消えてしまっているのに、大原ではそこここにまだ雪が残っており、冬の風情を添えています。

宝泉院を訪れましたが、樹齢七百年の五葉の松の植わった美しい庭、水琴窟の美しい音色、お菓子にお抹茶、手水鉢や籠に活けられた美しい花たち、いろり。人の暮らしや息づかいの感じられる、暖かみのあるお寺です。日常とはまったく異なる、時の止まったような、平和な時間と空間の中で、二人とも戸や壁のないいけいけの建物での寒さも忘れてしまいました。時々、こういう時間が必要です。また、お訪ねしたいと思います。

お連れした方も満足してくださったようで、面目躍如でした。


ページのトップへ

パーカッション・ワークショップ、大凧祭りに参加決定!

2010年から滋賀県東近江市でブラジル人の子どもたち、地域の人たちとで始めた近江パーカッション・ワークショップが、5月に同地で開催される伝統的なお祭りである大凧祭りに招待されることになりました。

大凧祭りは、地域の大切なお祭りで、おおがかりなものです。そこに、私たちが招かれることは、とても名誉なことです。練習をしっかりして、お祭りを盛り上げていければと思います。こういった形で、地域の中で、この活動、ブラジル人の存在、ブラジル文化が認められるのは、とてもうれしいことです。

今年は、4月に東近江市で開かれるジャズフェスティバルへの参加グループにも選ばれています。このフェスティバルでは、音楽グループが街角で演奏するので、地域の人たちとの触れ合いを深めるには最高です。

また、今年は、地域に住むブラジル人の大人たちで参加してくれる人たちも出てきて、ますます輪が広がることが期待されます。音楽を通じて、言葉を越えたつながりを地域でさらに作っていきたいです。


ページのトップへ

カーニヴァルでつながるブラジルと日本

国立民族学博物館の中牧弘允先生が同館の「研究者と話そう」というプログラムで、「カーニバルでつながるブラジルと日本」というテーマでお話をなさるので、聞きに行ってきました。中牧先生は、『ブラジルから来たおじいちゃん』のドキュメンタリーを製作中から応援してくださっています。

元々黒人たちが始めたサンバのカーニヴァルが1920年代から1930年代にかけて、ブラジルの国民文化の象徴に格上げされ、ついには移民たち少数派がそれに参加することが主流社会に統合されていることを示す貴重な機会となっていったという、とても興味深いお話でした。

ブラジルの日系人たちもサンパウロでカーニヴァルに参加したり、日本からの移民の記念の年には日系ではないブラジル人のグループが日系人をテーマとしたカーニヴァルの演し物を演じたりしてきました。ブラジルらしく自由で幻想的に日本を表した演し物が、日系人の主流社会への統合を目に鮮やかに表現していたことが印象的でした。

また、ブラジルは、国家のアイデンティティを築く際に、混ざる事を良しとしない米国などのアングロサクソンに対して、混ざっていることに価値を置いた。ブラジル人は白人、黒人、先住民の三人種が混血しているので、最も優秀であるという言説が、国民的アイデンティティの根本にあるとのことでした。なるほど、ブラジルでそのような言説に接して、日本のとは正反対だと驚いたことがありましたが、それがどこから来たかということがよくわかりました。

また、日本でも日系ブラジル人たちがカーナヴァルをあちこちで開いており、そのことについても触れられました。

関連の論文なども教えていただいたので、ぜひそちらも読んでみようと思います。

 


ページのトップへ