「2つのドキュメンタリー映画に見た老人力」(悠 雅彦)
「2つのドキュメンタリー映画に見た老人力」(悠 雅彦)
また、浜松の方などでは、ローンを組んで家を買った人たちもいますが、その人たちは職を失い、にっちもさっちも行かない状態に陥っているそうです。東海地方が一番厳しい状況にあるらしいです。住むところがなく、友人や教会などに身を寄せている人は良いほうで、ホームレスになっている人たちも多々あるようです。
急激な変化に目の回るような思いです。上映活動をしながら、窮状を訴え、直接何か支援ができるよう、工夫していくつもりです。
30年前、はじめての海外旅行がブラジルでした。そこで、出会ったのが紺野堅一さんです。日本を外から見ている眼差し、戦前からの歴史の流れを見つめるそのスパン、とても新鮮でした。紺野さんは、私の、それまでの世界観を打ち壊し、空間的にも時間軸の上でも世界を広げてくれました。この初めての海外旅行での出会いは、私の脳裏に深く深く刻まれました。でも、まさか30年後に、紺野さんのドキュメンタリーをこんな形で作って、上映する事になるとは、思ってもみませんでした。
紺野さんの存在が私の心にいつもあったから、今、ここにこうしてあるような気がしています。多くの人に、紺野さんに出会ってもらいたいと思います。現在のような不安な時代だからこそ、自分の頭で考えて、一歩一歩踏みしめながら、困難を乗り越え、生き抜いてきたその姿が、みんなに勇気と希望を与えてくれると思うのです。
11月28日(金)~30日(日)に東京外国語大学で開催される多文化協働実践研究・全国フォーラム、11月29日の発表セッション(グループ発表)に参加しました。
テーマは、「グローバル化、多文化化する社会におけるアートの役割―映像による創造的、新しいコネクション、新しいビジョン、新しい文化空間の創造の実践を語る」です。
http://www.tufs.ac.jp/blog/ts/g/cemmer/index.html
今年に入ってからすごい勢いでたくさんの方に出会っています。それこそ老若男女、素敵な方達ばかり。それぞれの場所でいろいろな活動をなさっています。自分が動くことでこんなにたくさんのすばらしい人たちと出会えるのですね。
日本の社会の中で、こういう方たちとのネットワークを強めながら、自分の、私たちの居場所を広げていきたい気分です。私の場合は、表現、芸術をキーワードにしながら、風を吹かせていきたいと思います。
今回、20年ぶりの再会もたくさんありました。こちらも新たなつながりを作っていけそうです。
ドキュメンタリー映画「ブラジルから来たおじいちゃん」は、駐日ブラジル大使館と日本ブラジル中央協会のご後援をいただいております。
ブラジル大使館は、東京での上映前からいろいろ応援していただいております。ポルトガル語の字幕がとてもいいとお褒めの言葉も頂戴しました。ハンフレイス一等書記官から「若い人たちに見てもらうのに、彼らが普段使う言葉であることが大切です。それでいて、正しいポルトガル語なので、とても良いです」と太鼓判を押していただいております。また、東京国際女性映画祭での上映の際には文化アタッシェのアンドレア・ナシメント様がいらして、日本語でご挨拶くださいました。
日本に住むブラジル人にとって、紺野さんがブラジルで話されている言語であるポルトガル語を学び、話されるのが良いロールモデルになっている。また、広島県に住むファビオくんやドグラスくんがちゃんと学校に行っていて、ファビオくんは大学進学も希望しており、教育の大切さが伝わるのが良いとのことです。
一方、日本ブラジル中央協会は、ブラジル関連のお仕事をなさっている企業の方たち中心にブラジルとの交流を深めようとなさっている団体です。ブラジル人の子供たちへの支援にも強い関心を持っておられます。行動的で仕事の早いおじさまたち、頼もしい限りです。
パワフルな皆様のお力添えをいただきつつ、一歩一歩前に進みます!