滋賀に学習支援のグループを訪ねました

昨日は、滋賀で外国籍の子供たちの学習支援をしている皆さんをちょうどその活動を行っている場にお訪ねしました。小学校、中学校に通っている子供たちが十数人参加していました。1対1に近い形で数学や漢字学習、英語などの勉強をしています。

退職した或は現役の先生や一般市民の方が先生役。私も声をかけていただき、にわか英語教師に変身しました。中1で昨日がお誕生日だったというS君が英語の練習帳をするのを手助けしました。きっちりとした性格らしいS君は一生懸命で、私もとてもやりがいがありました。

昨日、訪れた市では、不就学の子供はいないとおっしゃっていました。支援の皆さんはとても熱心な上に、運営能力が高く、すばらしい活動を行っていらっしゃいます。こういう人たちが教育にもっと関わることができれば、外国籍の子供たちの教育だけでなく教育全体に良い影響を与えるのではないかと思った次第です。(一方でこういう方たちがいらっしゃらない場所は、どうなっているのだろうかとも思うのですが。)

この間、あちこち回っていて聞くのは、いくら支援者ががんばっても、親御さんの自覚がないと厳しいということでした。ブラジルと日本の教育事情は大変異なるので、そのあたりを親御さんたちに周知させて、いったいその中で自分の子供にどういう教育を受けさせたいのか、考えていただくことの大切さです。

私の出会うブラジル人の若い人たちは、大学を出たり、それなりに自分の道を見つけてしっかりやっている人が多いのですが、彼らの共通点は親御さんが学校に行くように厳しく指導されたことと、学校で良い先生との出会いがあったことです。それぞれの立場の人たちが協力して、子供たちを支えていく必要があるのだということを再確認させられています。大人の主義主張や利害が子供たちを犠牲にすることがなければ良いがと思う今日この頃です。私自身もなるたけ近くで現場を、子供たちを中心に、見届けることを肝に銘じたいと思います。


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「おじいちゃん」アメリカへ

この4月初旬、『ブラジルから来たおじいちゃん』がシカゴのノースウェスタン大学とシカゴ大学で上映されます。今回、アメリカ合衆国初上映です。ご招待を受けて、栗原も映画を紹介し、質疑応答の為にシカゴに参ります。 

アメリカは移民の国、移民というテーマには関心が高い国です。どんな反応があるか、今から楽しみです!

上映スケジュール
http://amky.org/senhordobrasil/schedule.html


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三重へ

最近、地域で外国人の子供たちの支援をしている人たちをお訪ねする機会が多くなっています。来週は三重の方を訪問します。

地域の現場で活動をしていらっしゃる方たちの様子を見せていただけるのは、私にとってとても貴重な体験です。外国人の子供たちの教育は義務教育でないので、地域に任されています。なので、地域によって、取り組みが進んでいるところは不就学の子がいなくなっているし、そうでないところは、いったい何人不就学の子がいるかその数すらわからないようです。

しかし、それぞれの地域で前向きに活動している人たちがいらして、その努力を目にするにつけ、遅々とではあるけれど、着実に前に進んでいるのだと感じる事ができます。徐々にではありますが、新しいかたちが見えてきていると思うのは、楽観的すぎるでしょうか。


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横浜

横浜ではシネマ・ジャック・アンド・べティでの多文化映画祭を企画してくださったART LAB OVAの皆さんにお目にかかりました。リラックスしたのりで、頭でっかちにならずに、地域に根ざしてなさっている活動がとても魅力的です。長年、地域の子供たちを対象としたアートのプログラムをなさってきた彼らと、それに連携して活動なさっている方々、また、当日、集まりがあるということでいらしてくださったアーチストの方なども参加。にぎやかで楽しい会になりました。

最近、アートと都市とかいう標語の元に、アートも目先の町おこしやビジネスにつながるものを振興するケースが多いというお話になるほどと相づちを打ちました。そう流れやすいところを、もっと人間にとって本質的なものに関わるところでアートを考えていこうというような話になりました。

地域地域でその場に即して、じっくり考え、行動して行くことの大切さを改めて感じた一夜でした。


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再会

先週は関東方面に出かける用があり、『ブラジルから来たおじいちゃん』上映を主催してくださった方々の何人かをお訪ねしてきました。限られた日数でしたが、群馬県太田市の教育委員会の方、先生方、また横浜のアートのNPOの方々、先生たちなど、多数の方々にお目にかかる事ができました。上映後以降の状況やそれぞれの皆さんの取り組みについてお話しをうかがったり、私の方の今後の方向についてお話しし、ご意見をうかがいました。お忙しい中、お時間を取ってくださった皆様、本当にありがとうございました。

太田市では小学校の国際学級をお訪ねして、子供たちの勉強ぶりを拝見させていただきました。国際学級には、6年生も1年生もいて、とてもにぎやかです。子供たちはとにかく元気。おしゃべりを始めたり、けんかしたりで、担任の小林先生は、手が八本あっても足りないくらいの忙しさです。

不況が長引き、先が見えない中、ブラジルに帰られるお子さんが多いとのこと。当日も、近くブラジルに戻られるお子さんが、ポルトガル語を教える飯田先生にアルファベットを習っていました。もうブラジルに帰るのだということで、自覚が芽生え、一生懸命に勉強しているとの事でした。せっかく日本に慣れたのに、また、ブラジルに。彼女はどういう未来を描いているのだろうかと、心配になりました。

後から、それぞれの学年のクラスに戻って学習しているのもそっと覗きに行きましたが、そこではみんな真面目におとなしく勉強していました。言葉が十分でなかったり、いろいろな不安がある中でも、国際学級は、外国から来た子供たちがのびのびとしていられる場所のように見受けられました。

今回、お世話になりました小林先生、飯田先生、ありがとうございました。

横浜でのお話は、次回に!


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小学生たちの感想

先日、上映した大阪の小学校で、映画を見てくれた5年生の生徒たちが全校集会で今回学んだブラジルについて発表をするというので、行ってきました。子供たちは、担当の先生が書いたシナリオを元に演劇仕立てで、成果を発表しました。放課後帰りの3人の子供たちが道路の穴に落ちて気がついたら、なんとリオデジャネイロにいたという設定。そこで日系の子供たちに出会って、リオを見て歩き、また、アマゾンも訪ねて、ブラジルについて学ぶという設定です。

実際にサンバの演奏があったり、カポエイラの実演まであって、カラフルで見ていた他の学年の子供たちも先生も楽しく鑑賞しました。最後にはポルトガル語で「イパネマの娘」を歌ってくれました。

先日の上映の感想をこの機会にもらいましたが、たくさんの子供たちが、紺野さんがとてもやさしかった、そんな風に自分もなりたい、おじいちゃんに会いたかった等と書いてくれました。子供たちの心にそんな風に響いたこと、とてもうれしく思っています。

今回、この授業をなさった先生はブラジルの日本人学校で教えた敬虔のある方です。そういう経験のない先生にも手軽に授業で使っていただけるような形を作っていきたいと考えています。いろいろな方に協力していただいて、面白いものにしていきたいと思います。


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